マジックオンライン(Magic Online)はデジタルでありながら、手に入れたカードを現物化(デジタルデータを紙のカードに交換)できるのが特徴の一つです。
紙より安くカードを揃えられる可能性もあり、興味のある方は多いと思います。
やってみたいけれども不安という方向けに、現物化の注意点や実際の手順をまとめました。ちなみに筆者も今回の現物化が初めてです。
1.現物化する際の注意点
- あらゆるセットの現物化ができるわけではない
- 現物化したカードは Magic Online 上から消滅する
- セットのカードをすべて揃える必要がある
- カードセットの言語は英語のみ
- 送料・手数料がかかる
- 手元に来るまでに時間がかかる
各セットには現物化できる期限が設定されているため、それを過ぎたセットは現物化できません。また、元から現物化できないセット(Modern Masters 2015 Edition 等)もあります。
現物化の期限や可否は公式ページ(英文) MAGIC ONLINE RELEASE & REDEMPTION の表(下画像)に記載されています。
現物化の最終期限は表中の「Redemption Cutoff Date」ですが、左隣「Redemption Guarantee Date」の日付を過ぎると Wizards 社の在庫が無くなり次第、現物化ができなくなるのでお早めに。
また、最新セットはリリースしてから 1か月 経たないと現物化できません。
紙のカードと交換なので、現物化した分のカードデータは無くなります。
逆に紙のカードをデータ化することはできません。
現物化は、セット内の各カード1枚ずつを揃えたコンプリートセット単位でしかできません。特定のカードだけの現物化はできないわけです。現物化したいセットの基本地形から神話レアまで全てを揃える必要があります。
また、すべてフォイルで揃えれば、フォイル版の現物化も可能です。
デジタルデータが英語なので当然ですが、カードの言語は英語になります。
紙のカードが手元に届くわけですから送料はもちろんとして、現物化に際する手数料なるものも支払う必要があります。
この記事を書いている時点での各コストは以下となります。
手数料 | 1コンプリートセット毎25ドル |
送料 | 29.99ドル |
手数料は 1コンプリートセット毎に加算されますが、送料は一律の金額になっています。
現物化の申請は Magic Online サーバーメンテナンス時に受理され、処理に最大10日程度かかります。
そこから発送作業に移り、到着までには 1 ~ 3週間かかります。
2.現物化の手順
実際に現物化をしてみました。
- カードを揃えます。今回は「イニストラードを覆う影/Shadows over Innistrad」のコンプリートセットを4セット分現物化してみるので、各カードが4枚以上になるように揃えました。
- 上部メニューバーの「STORE」をクリックし、左枠 Categories メニューの「Redemption」をクリックします。すると下画像のように各セットのシンボルが表示されます。
- 現物化したいセットのシンボル下「Add to Cart」をクリックします。すると下画像のように右枠 Shopping Cart に「Redemption Request(現物化リクエスト)」が追加されます。
シンボルの色が白黒は通常版、カラフルなものはフォイル版になるので、間違いにご注意ください。 - 現物化するセット数(今回は4)を調整し、Shopping Cart 枠の下段、Payment Type 以下に支払情報を記入。それを終えたら一番下の「Proceed to Checkout」ボタンをクリックします。
- 下画像の Checkout ウィンドウが表示されるので、内容に間違いがないことを確認し、「Purchase」ボタンをクリックします。
もし送付先(Billing Address)が違っている場合は、上部メニューバーの「ACCOUNT」の「Account Settings」から編集してやり直しましょう。 - 下画像のように Added to your Collection: ウィンドウが表示されます。いま手に入れたこのアイコンが、現物化リクエストを表したものになり、申請が受理されると現物化対象カードと共に消滅します。
また同時に、注文ID が記載されたメールが届きますので確認してください。 - Magic Online のメンテナンスまで待ちます。メンテナンスが始まると、以下のメールが届きます。
これで向こうの受け付けは完了したので、後は発送だけ(メールには少なくとも 15営業日 待ってね、と書いてあります)です。
ちなみに最近はメンテナンスの無い週がありますが、その週は当然のように受け付け処理されませんでした。
- Wizards 社の発送処理が終わると、以下のメールが届きます。
FedEx の追跡番号も記されているので、到着予定日まで把握できます。
- 無事届いたので中身の確認をします。
まず段ボール箱(38x27x19cm)を開けると、梱包材と共に白い箱が 4つ 入っていました。白い箱1つがコンプリートセット 1セット です。
白い箱の1つに少し凹みがあったので、開封して中身を確認してみます。
凹みの箇所は緩衝材だったので、カードに影響はありませんでした。
カードの並びは、コモン ⇒ アンコモン ⇒ レア ⇒ 神話 ⇒ 基本土地 ⇒ 変身カード の順でした。
今回の現物化、実際にかかった時間ですが、
9月10日 現物化のオーダー
9月22日 受け付け完了(その前の週はメンテナンス無しだったため)
9月23日 発送
9月27日 到着(当初の予定より1日早い)
でしたので、受け付けから到着まで 6日 で手に入ったことになります。
ただし注文が殺到する時期(いつかは不明)はアナウンス通り、時間がかかるのかもしれません。
3.結局、現物化はお得なの?
最後に余談ですが、今回かかった費用がお得だったのか計算してみました(9月29日現在)。
まずかかった費用は
カード総額250tix程 = | 25,000円 |
現物化コスト130ドル程 = | 13,000円 |
計 | 38,000円 |
ざっくり 38,000円。
遅れて FedEx 関税の請求書が届きました。これも費用に含めねばなりません。
今回は 2,300円 でしたので、総費用は 40,000円 ちょっとということになりました。
例えば晴れる屋さんで一定額以上のカード(英語版)を4枚ずつ揃えると
400円以上 | 49,200円 |
100円以上 | 64,160円 |
セットのカードを4枚ずつでコンプリートしたい場合はお得感が出ます。
逆に1枚ずつでは現物化が割高になりますね。
カードを売る場合はどうでしょうか。晴れる屋さんの買い取り対象品価格を計算すると、
合計 24,800円
1万円以上損をしてしまう結果となりました。
これはネットオークションを活用すればもう少しマシになるかもしれません。
カードを揃えるにはお得で、転売は損というなんとも絶妙な手数料設定は、さすが Wizards と言ったところでしょうか。
しかし今回は最新セットではなく価格の落ち着いたセットで現物化したためこのような差額になりましたが、新セットや高額セットではまた話が違ってくるかもしれません。
現物化する際は、目的にあった計算をしてからご利用ください。
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